キャッシング・カードローンの提携ATMの利用手数料
最近では、多くのキャッシング・カードローンは、コンビニに設置されたATMや自社以外の銀行、信販会社のATM、CD等、様々な場所で借入や返済をする事が出来ますので、大変使い勝手が良くなっています。
しかし、ここで気をつけて頂きたいのが、提携ATMを利用した際の手数料です。
キャッシングを提携ATMで利用した場合ATM手数料が掛かる!
実は、ちょっと前までは、提携ATM手数料については、「利息ではないもの」とされており、多くのキャッシング会社でユーザーサービスの一環として金融会社が負担していた為、ユーザーが手数料を負担することは殆どありませんでした。
利息制限法では、「金銭を目的とする消費貸借に関し債権者の受ける元本以外の金銭は、礼金、割引金、手数料、調査料その他いかなる名義をもってするかを問わず、利息とみなす。」と定められていたものの、これまでは「ATM手数料」については、除外されてきたのですが、改正利息制限法により、ATM手数料の一部も、みなし利息に含まれることとなりました。
このため、借入や返済の取引金額とATM利用手数料のうち「みなし利息」とされる金額との関係によっては、利息制限法等で定められた「上限金利」を超える取引に該当する可能性があることから、法令に違反する取引を未然に防ぐための措置として、銀行、信販会社、消費者金融等、業種を問わず、提携ATMを利用して借入や返済を行った際には、提携先金融機関と特別な契約でもない限り、提携ATM手数料が発生するようになってしまったのです。
取引額 | 借入時 | 返済時 |
---|---|---|
1万円以下 | 105円 | 105円 |
1万円超 | 210円 | 210円 |
提携ATMを利用して、普通に銀行からお金を下ろすだけで手数料が発生するのも、釈然としないものがありますが、借入や返済時にまで手数料が掛かるのは、更に納得いかない気分ですし、無駄なお金は一円だって払いたくないと思うのが人情です。
もともと、あまり提携ATMを利用されない方には、あまり関係のない話かもしれませんが、月に2回、3回と利用される方にとっては、大きな負担増となりますので、注意が必要です。
提携ATM手数料の負担が増えれば実質金利が上がったのと一緒です
ちょっと極端な例かもしれませんが、20万円を18.0%で借りていて、毎月のように返済時に210円の提携ATM手数料を負担したケースを例に、手数料負担額を金利に換算した場合の実質的な金利負担をシミュレーションしてみました。
回数 | 返済額 | 元金 | 利息 | 残高 | 提携ATM手数料 | ATM手数料を金利 換算した場合の 実質的な金利負担 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 20,000 | 17,000 | 3,000 | 183,000 | 210 | 19.26% |
2 | 20,000 | 17,255 | 2,745 | 165,745 | 210 | 19.38% |
3 | 20,000 | 17,514 | 2,486 | 148,231 | 210 | 19.52% |
4 | 20,000 | 17,777 | 2,223 | 130,454 | 210 | 19.70% |
5 | 20,000 | 18,044 | 1,956 | 112,410 | 210 | 19.92% |
6 | 20,000 | 18,314 | 1,686 | 94,096 | 210 | 20.24% |
7 | 20,000 | 18,589 | 1,411 | 75,507 | 210 | 20.67% |
8 | 20,000 | 18,868 | 1,132 | 56,639 | 210 | 21.33% |
9 | 20,000 | 19,151 | 849 | 37,488 | 210 | 22.44% |
10 | 20,000 | 19,438 | 562 | 18,050 | 210 | 24.71% |
11 | 18,320 | 18,050 | 270 | 0 | 210 | 31.91% |
合計 | 218,320 | 200,000 | 18,320 | 2,310 |
つまり、上記の条件で提携ATM手数料を金利として換算した場合、この表に示したとおり、実質的には、19.26%~31.91%の金利を負担しているのと同じ事になってしまうのです。
更に言えば、当然の話かもしれませんが、返済が進み、実際の金利負担が減るほどATM手数料が支払い額に占める割合が上がることになりますので、完済が近づくにつれ実質的な金利負担が増えていく事となります。
もちろん、手数料が発生するのは提携ATM(他社ATM)を利用した場合だけで、自社ATMであれば当然手数料は発生しませんし、銀行カードローンには提携ATM手数料が無料のものや、キャッシングでもグループ内のATMや親会社の銀行ATMであれば提携ATMでも手数料が無料の場合もあります。
利用の仕方によっては、「提携ATM手数料無料のキャッシング」を選択するだけでも、大きな節約に繋がる可能性があると言う事を、商品選択の際のチェックポイントとして覚えておいて下さい。
主要キャッシング・カードローンの提携ATM手数料のまとめ
提携ATM手数料 | 無料提携ATM | 備考 | |
---|---|---|---|
三菱東京UFJ銀行カードローン | 無料 | 全提携ATM | 提携ATM手数料は、借入・返済ともに終日無料 |
オリックス銀行カードローン | 無料 | 全提携ATM | 提携ATM手数料は、借入・返済ともに終日無料 |
プロミス | お取引額1万円以下の場合:110円 お取引額が1万円を超える場合:220円 |
三井住友銀行ATM |
プロミスポイントサービスでポイントに応じて「提携ATM手数料無料サービス」が利用可能 |
楽天銀行スーパーローン | 105円~210円※ | ローソンATM イーネットATM 三井住友銀行ATM イオン銀行 セブン銀行 他 |
※返済時は無料 |
イオン銀行 カードローンBIG | 105円~210円 | ||
アコム | 105円~210円 |